実験計画法では直交表を使って、少ない水準で網羅的な結果を得ることを目的としている。
手順通りやれば結果は得られるのだが、そもそも直交表ってなんで直交してないといけないんだっけ、ということが気になったので調べてみた。
説明には一番シンプルなL4直交表で使用する
まず直交表の重要な性質として
「任意の二列を取り出したとき、因子のすべての組み合わせが同数出現する」
というものがある。
この性質により、因子の水準間比較が容易になる。水準ごとに行の合計を取ると、他の因子の影響が等しくなり、見たい因子の影響だけを評価することが出来る。
これにより、少ない実験数で各成分の効果を精度よく把握することが出来る。
また、もう一つの重要な特徴として、「直交であれば分散分析ができる」という点がある。例えばL4で下図左のような結果が得られたする。これを解析すると右のような要素に分解できる。
平均ベクトルと各因子の効果を示すベクトルを使ってという行列で表される。この時もに対し直交している。
直交であれば以下の式変形が成立する。
この変動を各要因に分解するの操作は分散分析そのもので、各因子の影響を定量的に比較することが出来る。
いずれは実験計画法を自力でやる記事も上げたいと思う。