前回の記事で直交表への割り当て方法を説明した。
ここからは実際に実験計画を組み、データを取得と解析の流れを説明する。
①実験計画と直交表の選択
今回は以下の3因子3水準を4因子3水準系のL9直交表に割り付けたものを考える。
②ランダム化とデータ取得
実験する際は、順番をランダムにしてデータを取得したほうが良い。
直交表の割り当ては偏りがあり、例えば100℃は前半に、200℃は後半に割り当てられている。
測定部屋の湿度管理が一定でなく午前中と午後にかけて湿度が上がるような場合だと、100℃の水準は低湿度、200℃の水準は高湿度の条件で評価する事になってしまい、意図しない影響を拾ってしまう。
他にも実験上の都合で、数回ずつサンプルを評価したり、装置の稼働時間に応じて検出精度が落ちたりと言ったこともあるので、いつどこで誤差が入ってくるか分らない。ランダム化をすることでその対策になる。
ランダム化することによって手間が増えるので、誤差を無視できると自信をもって言い切れるならあえてランダム化しないという選択肢もある。その辺は今まで取ったデータの信頼性や、取りたい実験の重要度に合わせて変えるのが良く、担当者の経験が重要な部分だ。
これでようやく下準備が完了したので、次回から実際の計算に移って行こうと思う。